日産&三菱は値上げ、テスラは値下げ!? インフレ時代にEVの価格はどうなる?
掲載 carview! 文:山本 晋也 50
掲載 carview! 文:山本 晋也 50
日本カーオブザイヤー2022-2023に、軽EVの「日産 サクラ/三菱 eKクロスEV」が選ばれたことで2022年はEV元年だったと評されることもありますが、そんな状況に冷水をかけたのが2022年の年末に発表されたサクラやeKクロスEV、リーフの価格改定です。
サクラやeKクロスEVは、10~15万円程度の値上げでしたので車両価格との比率でいうと3~6%程度の値上げでしたが、リーフは37~102万円の値上げとなっています。値上げ幅が大きかったのはバッテリーの大きなe+(イープラス)グレードで、もとの価格から20%以上も高くなったということで、コスパのいいリーフというイメージがすっかり崩れてしまいました。
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とはいえ、世界的なインフレや物流コストの上昇により原材料費が急上昇している中で、リーフのロングレンジ版であるリーフe+が400万円台で買えたことのほうが奇跡であり、100万円以上の値上げも妥当いう見方もできます。
<上の写真:日産 リーフ>
一方で、EV専業メーカーであるテスラは、日本では「モデルS」と「モデルY」を最大80万円以上プライスダウンしました。
同社はオンライン販売が基本で、店舗販売をしている一般的な自動車ブランドより価格改定をする傾向にあります。為替変動に対応して値下げしたかと思えば、しばらく後に値上げを実施するなど臨機応変な価格設定をしますから、今回の大幅プライスダウンが恒久的な値下げトレンドを示すとは言い切れませんが、日産と対照的なのは事実です。
<上の写真:テスラ モデル3とモデルY>
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はたして、EVの未来は値下げと値上げどちらに向かうのでしょうか。もし値上げするようであれば早めにオーダーするのが吉といえますし、逆に値下げトレンドにあるのならば、待ちのタイミングともいえます。
未来のことを予測するのは難しいのですが、過去の歴史に学ぶとすれば長期的には値下げトレンドにあると考えられるのではないでしょうか。
なぜならEVというのは、まだまだ量産効果が出せていない段階だからです。たしかにテスラは年間100万台を超える規模になっています。しかし、たとえば2022年におけるフォルクスワーゲンのEV販売台数はグローバルで約33万台でした。同ブランド全体としては約456万台ですから、欧州のリーダーにとっても、EVの販売割合はまだまだ少ないわけです。
<上の写真:VW ID.4>
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一般論ですが、工業製品というのは量産が進むほどコストダウンが期待できるものです。現時点ではバッテリーやモーターに必要なレアメタルなどによりコスト高になりがちなEVですが、レアメタル使用量を削減する技術開発が進んでいます。
また、EVの生産では最先端をいくテスラが価格ダウンを実施したのは、量産効果によるコストダウンを示しています。
工場稼働率も生産コストに大きく影響しますから、価格を下げても稼働率を上げることができれば、トータルでの利益は高まります。テスラの値下げという判断が、どのような理由や狙いによるものか外野からはうかがい知れませんが、EVがもっともっと普及するようになれば、まだまだ価格を下げる余地はあると考えることはできそうです。
逆説的になりますが、日産のEV全般の価格アップは、EVの普及にとってはプラスの面があるかもしれません。モデルチェンジでもないのに新車価格が上がったということは中古車の価格を引き上げる影響があるといえるからです。
日本ではEVはリセールバリューが悪いという印象もありますが、日産の価格改定によりEVの中古車相場が上昇するようなことがあれば、EVのリセールバリューを高め、EV購入の心理的ハードルを下げることになるかもしれません。
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写真:日産自動車、三菱自動車、テスラモータース、フォルクスワーゲンAG、テスラ
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